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フランチャイズで失敗したくない!原因と加盟前にできる対策まとめ

小銭の上を歩くミニチュアの男性

自力で開業するより、フランチャイズの方が生存率は高いといわれています。
経験豊富な企業からサポートしてもらえたり、有名なブランド商品を販売できたりするので、失敗しにくいんです。
そんなフランチャイズでも、絶対成功するとは限りません。

廃業して借金だけ残った…なんて結果にならないように、できることはやっておきたいですよね。
今回は、フランチャイズでよくある失敗例と、対策をまとめました。
開業後も安心して経営できるポイント、満載です!

フランチャイズで失敗する理由は何?

グラフと虫眼鏡を見て相談するサラリーマンフランチャイズで廃業する理由は、いろいろあります。
特に以下の4つは、よくある失敗例です。

  • 事業選びを間違えた
  • 自分に合わない本部と契約してしまった
  • オーナーの実力不足
  • 資金が底を尽きた

資金が底を尽きて廃業するケースが圧倒的に多いようです。
自分に合わない本部と契約してしまった場合、法的トラブルに発展する可能性もあります。
詳しく解説していきますので、参考にしてください。

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事業選びを間違えた

将来性のないビジネスを選んでしまうと、その後の経営に苦労する可能性が高いです。
今流行りのビジネス(商品)は稼ぎやすく見えます。しかし、流行は永遠に続くものではありません。特にSNSが発展している現代は、流行の変化が激しいです。
ブームが去ったとたん客足が遠のいてしまい、資金が底を尽きてしまう危険があります。

世間のニーズに敏感な経営者なら、流行が終わりを迎える前に手を引いてしまうのですが、起業が初めての人には難しいことです。
さらにフランチャイズに加盟していると、独断で事業内容を変えることはできません。勝手にビジネスを始めてしまうと、契約違反と見なされ、ペナルティが発生します。

また、未経験の業種で開業した結果、失敗してしまうケースも多いです。
「未経験でもOK」と宣伝している本部も多いですが、実際は向き不向きがあります。苦手な業界で経営するうちに、限界を迎えてしまって廃業する人もいるんです。
本部の研修システムは基本的に未経験者を想定して作られていますが、過信は禁物です。

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自分に合わない本部と契約してしまった

本部と加盟店はビジネスパートナーです。加盟店オーナーは本部に雇われるわけではなく、独立した事業主として扱われます。契約を結んでしまうと、簡単に解約はできません。
経営方針の合わない本部と契約してしまうと、本部と良好な関係を築けず、フランチャイズのメリットを引き出せません。それどころか、トラブルに発展してしまう可能性もあります。

知名度・人気が低い本部を選んでしまった結果、廃業に追い込まれてしまうケースもあります。
例えば、契約期間中に本部が不祥事を起こした場合、加盟店側がまじめに経営していても、売上に悪影響を及ぼします。顧客との信頼関係がしっかりしていれば、廃業まで追い込まれることはほぼありませんが、オープン直後だったりすると、大打撃です。
本部が倒産した場合、加盟店も連鎖的につぶれてしまうこともあり得ます。

オーナーの実力不足

フランチャイズでは、本部と加盟店の二人三脚で営業を続けていきます。
未経験でも成功しやすいフランチャイズとはいえ、加盟店オーナーの実力によっては、失敗に終わってしまいます。

フランチャイズなら、不安な経営スキルや宣伝も、研修会やアドバイスなどでサポートしてくれます。
ですが本部がやってくれるのはあくまでサポート。店舗運営や人材教育などは、オーナーがやらなければなりません。
本部に頼りっきりで主体的に動かずにいると、いずれつまずいてしまいます。

だからといって、自分勝手な経営も考えものです。
フランチャイズでは本部との信頼関係が成功のカギです。あまりにも勝手な行動をすると、契約解除のおそれがあります。
契約解除になった場合、損害賠償を請求される可能性も高く、法的問題にもなりかねません。

資金が底を尽きた

フランチャイズは、本部の知名度をいかして経営します。開業直後の集客が有利になるのも、フランチャイズならではのメリットです。
とはいえ、初期投資を回収する前に資金が底を尽きて、廃業に追い込まれる場合もあります。途中までは好調だったのに、何らかのきっかけで赤字経営におちいってしまうケースもあるようです。例えば、経営中にトラブルが発生したり、自分の商圏内に同じチェーン店ができたりすると、経営が悪化しやすいです。

フランチャイズは自力で開業する場合に比べ、ランニングコストが高くなりがちです。
加盟店が支払う経費には、家賃や電気代などの他に、ロイヤリティや広告宣伝費などが含まれます。削減したくてもできない費用なので、コストがかかりやすくなるんです。

加盟金が安いパッケージは、ロイヤリティが高く設定されているものも多いです。開業資金に目が行きがちですが、開業後の費用についても必ず確認しておきましょう。

自分でできる回避術

RISKと並べた積み木を取り除く
廃業の理由はさまざまです。
事故や病気、家庭の事情など、対策を立てるのが難しい理由もあります。

一方で、あらかじめ対策を立てておけば回避できる失敗もあります。
ここでは、加盟前にやるべき対策を3つご紹介します。

加盟前にできる対策3選

  • 資金は多めに用意する
  • 情報収集はたくさん行う情報は多角的に集める
  • スキルや知識を身につける

思い切って仕事を辞める前に、すませておくと安心です!

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資金は多めに用意する

開業前に用意する資金は主に3種類あります。

フランチャイズ・チェーンの加盟金や物件取得費といった、開業するために必要な開業資金
家賃や水光熱費、什器や仕入れ代など、お店を運営するために必要な運転資金
事業が安定するまでの生活費

それぞれ相場や目安がありますが、多めに用意しておくことをおすすめします。
資金に余裕があれば、落ち着いて店舗運営に取り組めます。焦りから危うい決断をしてしまう可能性も下がるので、失敗しにくくなります。

融資を検討している場合でも、自力である程度お金を用意しなければいけません。自分で用意するお金を「自己資金」といいますが、自己資金が多いとメリットがあります。審査に通りやすくなるだけでなく、融資してもらえる金額も高くなるんです。
融資額は、自己資金の2~3倍といわれています。自己資金が大きくなればなるほど、融資額も高額になるんですね。

資金集めは大変ですが、コツコツ計画的に進めていきましょう!

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情報は多角的に集める

せっかく資金を集めても、無駄づかいをすればすぐになくなります。
入念に情報収集をしておけば、ミスを減らすことができます。特にフランチャイズは、本部選びで成功率が決まるといっても過言ではありません。
本部の提供する情報だけを信じるのではなく、自分が調べた情報もあわせて吟味すると、失敗を回避しやすくなります。

情報を集める媒体は多めに用意しておくのが、おすすめです。
媒体ごとに集まりやすい情報は変わります。例えばインターネットの掲示板は、経験者のリアルな声も集まります。一方、デマや誤った情報も多いため、インターネットの情報だけで動くと、選択を間違える可能性があります。
多角的に情報を集めると、信頼できる本部を探しやすくなりますよ。

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スキルや知識を身につける

どのビジネスで開業するかが決まっている人もいれば、本部を探しながら考えるつもりの人もいるのではないでしょうか。
自力で開業する場合でもそうですが、経験のある業種やそれに近いビジネスを選んだ方が失敗しにくいです。フランチャイズでも同じで、未経験の業種で開業した結果、相性が合わず挫折してしまった方もいるんだそう。
開業するビジネスに関する知識やスキルは、最低限だけでも身につけておいた方が安全です。業界研究をするうちに「思ったより稼げないかも」「意外と自分に向いてそう!」と、気づくこともあるかもしれませんよ。

よく「未経験歓迎!」「経験がなくても月収〇十万円!」のような広告を見かけますが、加盟店オーナー自身にそのスキルがなければ達成はできません。本部の開催する研修会だけでなく、自分でもセミナーに参加したり、書籍を取りせたりして、積極的に学ぶ姿勢が必要です。経験を積まなければいけないスキルは難しいかもしれませんが、ビジネスのコツや考え方など、自力で調べられることはたくさんあります。

スキルがしっかり身についていれば、トラブル回避にもつながりますよ。

実際にあった失敗談

お金に困っているブタの貯金箱最後に、実際にあった失敗談を2つご紹介します。

事例を知っておくことで、どんな対策をすればいいのかを知る手掛かりにもなります。
ぜひ参考にしてください。

またこちらの記事では、実際に起こったトラブルもご紹介しています。

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本部の売上予測を信じて失敗

フランチャイズに加盟して、念願だった業界で開業を叶えたAさん。
契約を結ぶとき、本部から売上予測を提示されていたので、何とかなると思っていたそうです。

ところが、実際に開業してみると思うように売上があがらず、閉店に追い込まれてしまいます。
納得のいかないAさんは、売上予測より売上が出せなかったことを理由に、本部を提訴しました。

しかし、Aさんの訴えは認められることはありませんでした。
売上予測はあくまで予測です。本部の提示した売上予測が達成できなかったとしても、違法ではない…。それが裁判所の判断でした。

フランチャイズのトラブル事例を調べてみると、Aさんのような例が多く見られます。「売上予測の半分も利益が出せない」「予測には含まれていない支出があった」などの不満もかなり多いです。中にはどんぶり勘定で作られたデータだった…なんて話も。
売上予測を提示された際には、そのデータの根拠を確認したり、専門家の意見を聞いたりしてみることをおすすめします。

公正取引委員会が公開しているガイドラインも参考になります。ここには、どんな行動が問題になるのかもまとめられています。
「ガイドラインに違反している本部は悪徳業者だ」とまではいえませんが、誠実に向き合っているかどうかの判断材料にはなるはずです。

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本部の不祥事が原因で廃業したけれど…?

B社は本部の不祥事が発覚して、休業をすることになりました。その後、営業再開の目処が立たず、廃業に至りました。
契約書には、ブランドの信用を損なう行為を禁止する内容がありました。この義務があるのは加盟店だけではありません。本部も自らが立ち上げたブランドの信用を維持する義務があります。
B社は損害賠償を求めて本部を訴えました。

しかしこの請求は棄却されてしまいました。もともとB社は赤字続きだったこと、本部が支給した補償金を趣旨通りに使わなかったことなどから、「本部の不祥事が原因で廃業したとは言い切れない」と判断されたからです。

フランチャイズのデメリットとして、他の加盟店や本部の不祥事がきっかけで失敗するリスクがあります。もし本部の不祥事が原因で問題が発生した場合、加盟店は損害賠償を求めることが認められています。加盟店から契約解除を申し出ることも可能です。
とはいえ、裁判になれば因果関係を証明する必要がありますし、必ずしも希望通りになるとは限りません。裁判所は社会への影響を考えて判決を出すため、慎重になりがちです。加盟店に落ち度があると、賠償金が少額になったり、認められなかったりするかもしれません。

加盟する前に、本部のリスクマネジメント能力や方針を確認することで、この失敗は回避しやすくなります。
また誠実な経営を続けていくことで、万が一法的トラブルになったとしても、有利に動けます。

まとめ

フランチャイズでよくある失敗例と、加盟前にやるべき対策をご紹介しました。

起業に失敗しないコツは「なるべくリスクをおかさない」ことにあるようです。自力で開業する場合でも同じですね。
フランチャイズは、本部が本当に信用できるか調べにくい事実もあります。勢いで契約を結ばないように、判断は慎重に行ってください。特に、焦らせたり強引に契約を勧めてくる本部は要注意です。

せっかく起業したのに、失敗して借金だけが残った…なんてことにならないためにも、計画は慎重に進めていきましょう!

Checkとそれに向かう矢印
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