仕組み・ビジネス

日本のフランチャイズの歴史と現状は?今知るべき法律も大解説!!

夜の渋谷スクランブル交差点

2018年のデータによるとフランチャイズチェーンは1382社、店舗数は26万4556店(日本フランチャイズチェーン協会調べ)。
実際はこれより多い可能性があります。

加盟店と本部の法的問題が取り沙汰されますが、それでもフランチャイズで起業したいを考える人は多いようです。

そもそもフランチャイズビジネスは、どのように日本にやってきたのか。
契約を結ぶ前に知っておくべき知識はあるのか…

ここでは「フランチャイズで起業したい!」という人に、フランチャイズの歴史や問題点、知っておくべき法律をまとめています。

フランチャイズは新しいビジネスなの?

散らばった古地図
フランチャイズビジネスは1850年代に登場したビジネスで、日本に上陸したのは1960年代。
そこから経済成長と共に大きく発展してきました。

現在コンビニだけでなく、以下のような業種でフランチャイズシステムが導入されています。

小売業

  • コンビニ
  • パン屋
  • リサイクルショップ

飲食業(外食業)

  • ラーメン屋
  • ハンバーガーショップ
  • レストラン

サービス業

  • 美容サロン
  • 学習塾
  • ハウスクリーニング

他にも色々あります。

そんなフランチャイズも、初めて登場したときはわたしたちの知っているシステムではありませんでした。
ここでは、フランチャイズビジネスの歴史についてまとめています。

フランチャイズの歴史

フランチャイズビジネスの起源は、1850年代のアメリカといわれています。
ですがこの時のシステムは、わたしたちがイメージするようなサポートはありませんでした。

他のお店で自社の商品を販売することが目的で、本部側が経営ノウハウを提供することはなかったんです。
この方式は「伝統的フランチャイズシステム(商品商標提供型フランチャイジング)」と呼ばれています。

本部が経営ノウハウを提供してくれるフランチャイズが登場したのは、1950年代。
この頃は世界二次大戦が終わったあたり。
退役軍人が就職難に悩んでいたり、チェーン店の需要の増加に供給(展開)が追い付かない…といった問題が発生していました。

そのため「成功した経営ノウハウを買って、自分で店を開く」というシステムは、当時のアメリカですぐに受け入れられ、広がったそうです。

代表例は、ケンタッキーフライドチキンとマクドナルドです。
このシステムは現在、「ビジネスフォーマット型フランチャイズ」と呼ばれています。

日本での歴史

日本におけるフランチャイズチェーン店は、1963年のダスキンが最初だといわれています。
その後1969年に第2次資本の自由化が行われると、さまざまなフランチャイズチェーンが登場しました。
先ほど登場したケンタッキーフライドチキンは1970年にチェーン店を出しています。

ですが1956年(昭和31年)、すでに日本コカコーラボトリングが「フランチャイズ」という言葉を使っていたそうです。

それなら、日本初のフランチャイズチェーン店は日本コカコーラボトリングじゃないのはナゼ?

この時の契約は「商品商標提供型フランチャイジング」でした。
商品と商標の使用権のみを提供するシステムですね。
実はこのシステム、日本ではフランチャイズに当てはまらないんです…。
なので日本コカコーラボトリングは、日本初のフランチャイズチェーンになりません。

とはいえ1963年というと、57年前(2020年10月現在)…。
日本では半世紀も続いているビジネスモデルなんですね。

フランチャイズのシステムは他にもある

ここまで、二つのフランチャイズシステムが登場しました。
商品と商標の使用権を提供する「商品商標提供型フランチャイジング」。
上記に加えて経営ノウハウも提供する「ビジネスフォーマット型フランチャイズ」

日本では他にもいろんなシステムがあります。
ここではその中の一部を紹介します。

コンバーション型フランチャイズ

加盟店を同業の企業に限定していることが特徴。
同業他社のノウハウを共有することでさらなる展開を目指します。
不動産業でよく使われています。

ターンキー型フランチャイズ(ターンキー制度)

本部が店舗や設備といった開店準備をしてくれます。
なので加盟店は開店準備をほとんどせずに済むんです。開業資金が安くなりやすいのも魅力のひとつ。
ですが条件が決まっている場合が多いので、事前に確認しましょう。
コンビニや弁当チェーンでよく使われています。

日本での現状と、知っておきたい法律について

天秤とガラル
フランチャイズビジネスは、事業主同士の契約になるので、クーリングオフ制度などは使えません。

さらに日本ではまだ、加盟店側を守るための法律があまり整っていません。
万が一加盟店に不利な契約を結んでしまうと、厳しい状態で経営を続けなくてはならない…なんてこともあり得ます。

加盟希望者の多くは経営に対する経験や知識が乏しいため、本部とのやり取りの中でトラブルに発展することも多いです。
中にはだまし討ちのような契約を持ちかける本部も存在します。

そんな本部に引っかからないためにも、知っておきたい法律などをまとめました。

独占禁止法

独占禁止法は、健全な市場経済を守るための法律です。

以下の3点が主な内容です。

  • 市場の私的独占の禁止
  • 不当な取引の制限
  • 不公正な取引方法の禁止

フランチャイズビジネスも例外ではありません。
公正取引委員会では、「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方について」呼ばれるガイドラインを出しています。

どのような行為が問題になるのかをまとめられているので、本部の対応に疑問を抱いたときなどに確認することをおススメします。

PDFファイルでは、具体的な例も確認できますよ。

中小小売商業振興法

この法律は中小小売商業の振興のために制定されました。

ここではフランチャイズビジネスを「特定連鎖化事業」に指定して、運営の適正化を図っています。

たとえば、条件を満たした事業本部は法定開示事項をまとめた書類を加盟希望者に交付し、説明することを義務付けられています。
小売業や飲食店はまずこの条件に当てはまるので、契約前に確認してください。
法定開示事項には、過去の訴訟件数や加盟店の推移など、契約するかどうかを判断する情報が詰まっています。

「サインだけしといて」「形式的なものだから」なんていわれても、しっかり読み込むようにしてくださいね。

それ以外の事業でも、これにあたる情報を開示している企業があります。
本部選びの決め手になるものなので、調べておくことをおススメします!

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労働法

こちらは、自分が加害者にならないために知っておきたい法律。
本部がアドバイスなどしてくれますが、実際にお店を回すのはオーナーです。
何らかの労働問題が発生した場合、オーナーが解決のため動かなくてはなりません。

もし「このお店はブラック企業だ」とレッテルを貼られると、他の店にも悪影響を与えます。
場合によっては本部から賠償金を求められる可能性も。

「ある程度落ち着いたら人を雇う予定がある」という人は、必ず頭に入れておきましょう。
労働法は「労働基準法」「労働契約法」「労働安全衛生法」「育児・介護休業法」などたくさんあります。
要点は必ず押さえて、従業員が働きやすい環境を作れるようにしたいですね。

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まとめ

日本ではまだ、フランチャイズビジネスに対して法整備が追いついていない部分もあります。
そのため、いつも以上に自衛の意識が重要になります。

SNSやインターネット、専門家などを上手く使って、自分に合った本部を見つけましょう!

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