脱サラや独立開業を考えたとき、フランチャイズを検討する人も多いのではないでしょうか。
「フランチャイズは成功しやすい」と言われる一方で、「フランチャイズだけはやめた方が良い」という声もあります。
どちらの意見を信用したらいいのか、分からなくなってしまいますよね。
今回は、フランチャイズが成功しやすい理由から、成功するために必要な条件まで、がっつりまとめました!
「成功しやすいってホント?」
「自分でもやっていけるか不安」
そんな疑問を持っている人は必見です!
なぜできる?フランチャイズが成功しやすい理由
そもそも、「フランチャイズが成功しやすいって本当?」という人もいるのではないでしょうか。
成功を判断する基準に、「5年後生存率」があげられます。「開業してから5年後に、何%の企業が残っているか」という数字ですね。
フランチャイズの場合は60~70%です。一方、自力で開業した場合は20~40%。
かなりの差がありますよね。
これが「フランチャイズは成功しやすい」といわれている理由です。
じゃあ、どうしてこんなに生存率が高いのか…。
今回はフランチャイズ加盟の見逃せないメリットを3つご説明します。
実績のある企業の経営ノウハウ・サポートを利用できる
フランチャイズに加盟すると、本部が積み上げてきた経営ノウハウを利用できます。
さらに、実績のある企業からのサポートやアドバイスを受けられます。
何といっても、一番の魅力です。
自力で開業すると、右も左も分からない状態からのスタートです。
開業準備や宣伝活動など、すべて自分でこなさないといけません。
開業後も経営スキルを磨いたり市場調査を行ったり…と、やることが多くて大変です。
でもフランチャイズなら、開業準備は本部がサポートしてくれます。資格が必要な業種だった場合、取得の手伝いもしてもらえますよ!
開業後も、本部の経営マニュアルを活用しながら経営できます。本部が派遣するSV(スーパーバイザー)からも、上手く経営するアドバイスをもらえます。
加盟店同士の交流会や研修会では、同業者から情報を手に入れることもできますよ。
全部、自分の力ではじめなくても良い。これは未経験者にとってはかなり心強いんじゃないでしょうか。
本部のブランド商品や仕入れルートを利用できる
成功するための必要な条件に、「売れる商品(サービス)があること」は外せません。
そのためには市場調査して商品を開発したり、仕入れルートを開拓したりする必要があります。
フランチャイズに加盟すると、本部のブランド商品を販売できます。
例えば、コンビニのプライベートブランド。セブンイレブンの「セブンプレミアム」や、ローソンの「ウチカフェ」などですね。最近はオリジナル商品が目当てで、コンビニに行く人も多いのではないでしょうか。
人気ブランドを持つ本部と契約すれば、そのブランド力で有利に集客できます。
仕入れ先も本部が用意していることが多く、自分で探す必要がありません。
自力で仕入れ先を探す場合、業者を探したり交渉したり、時間と労力が必要です。
すでに使える仕入れルートがあれば、開業準備の負担はかなり楽になりますよ。
ハウスクリーニングなどのサービス業でも、道具の仕入れ先が確保されています。質の悪い仕事道具を買ってしまうリスクを避けられるので、安心です。
営業に専念しやすい
フランチャイズではなく個人で開業するなら、目玉となる商品は自分で考えないといけません。
市場調査を行ってマーケティング戦略を立て、売れる商品(サービス)を開発する…。
でも、自分のお店のコンセプトから離れすぎると、常連客が離れるきっかけになる場合もあります。
両立するのは、なかなか難しいんですよね…。
フランチャイズ・チェーンに加盟すると、商品開発は本部が行ってくれます。
開発費もかからないので、「新しい商品のアイデアがない!」「開発費を無駄にした…」なんて悩みを抱えることもありません。
さらに、ブランドの知名度を上げる宣伝は、本部が行ってくれます。例えば、テレビCMやキャンペーンの開催ですね。
本部が経営以外の業務を担ってくれるので、加盟店は店舗経営に集中しやすくなります。
フランチャイズの成功例
最後に、フランチャイズで成功している人の体験談をご紹介します。
リスクを徹底的に抑えられるビジネスを選び、月100万円前後の売上をつかんだAさん
Aさんは20年近く小売業に従事してきました。40代に入り、定年後のことを考えて脱サラを決意。
自分ならではの事業を開くスキルがないと感じたため、フランチャイズを選びました。
リスクを抑えること優先して選んだのは、ふすま・障子などの張替え専門店でした。
Aさんの商圏エリアは高齢者が多く、昔ながらの家も残っているため、需要は十分にあります。
そんな立地にも恵まれ、開業から売上が100万円以下になることはほとんどないそうです。
本部の手厚いサポートで成長し、多店舗展開を実現させたBさん
Bさんはもともと学習塾のフランチャイズに加盟していました。評判も良く繁盛していましたが、体調悪化が原因でやむなく解約します。
次のビジネスは自分のペースで働きやすい、買取業を選択しました。
介護サービスや飲食業も候補に挙がったそうですが、買取業は収益性が高く魅力的に感じたそうです。
確かに、安く買い取って、高く販売するのが買取業の基本。
販売ルートさえしっかりしていれば儲かりやすい仕組みです。
とはいえ最初から好調だったわけではなく、一時は新規顧客の獲得に苦労したBさん。しかし本部と二人三脚で乗り越え、今は複数店舗を経営するほどになりました。
ステイホームの影響で断捨離を始める人も多く、不用品を売って現金化したいニーズもあって軌道に乗りつつあるそうです。
成功しやすいのはこんな人!向いている人の共通点
フランチャイズは、起業する手段のひとつ。実際には、向き不向きがあります。
そこで、フランチャイズに向いている人の特徴をまとめました。
フランチャイズで成功しやすい人の特徴
- 準備は入念に行うタイプ
- 学んだことを活かすのが得意
- コミュニケーションを大切にする
特に「コミュニケーションを大切にする」は重要です。
本部との連携が取れるかどうかで、成功率は大きく変わってしまいます。
実在の企業からビジネスを教えてもらえるのですから、積極的に活用していきましょう!
準備は入念に行うタイプ
必要な情報を集め、入念に準備を進める人は、フランチャイズでも成功しやすいです。
フランチャイズで成功するかどうかは、本部選びにかかっていると言っても過言ではありません。
経営センスが優れた人でも、相性の悪い本部と契約すると、廃業のリスクがはね上がります。
開業後も情報収集や準備は欠かせません。
自分のお店のお客様には、どんな商品が売れるのか…
今後はどんな商品が売れそうなのか…
しっかり情報収集すれば、あらかじめ対策を立てられます。
準備ができていれば、いざという時でも落ち着いて行動できますよね。
ミスを減らしていけるので、失敗する確率もおさえられるんです。
学んだことを活かすのが得意
経営のやり方やコツなどは、本部が教えてくれます。
例えば研修会を開いてノウハウを学ぶ機会を設けたり、交流会で情報交換を行ったりします。
でも成功するためには、オーナー自身も経営を学ぶ必要があるんです。
本部の積み上げてきたノウハウは参考にはなりますが、すべての状況で通用するわけではありません。
自分の環境に合わせて活用していくためにも、オーナー自身がスキルをみがく必要があるんですね。
「使えそう」と思ったものを取り入れるクセがある人は、フランチャイズのメリットを活かせます。
真似をするだけでなく状況に合わせて応用できると、さらに効果的ですよ。
コミュニケーションを大切にする
コミュニケーションを大切にするのは、サラリーマンも同じです。
よく「報告・連絡・相談(ほうれんそう)」なんて言いますよね。最近は「ちんげんさい」「おひたし」など、いろいろな言葉が生まれているそうですが…。
フランチャイズで成功するためにも、本部との連携は重要な要素です。
本部との関係が良好だと、トラブルが発生してもスムーズに解消できますよ。
私の知り合いの話ですが、あるコンビニ本部にお客様からクレームの問い合わせがあったそうです。
「店員がいきなり怒鳴ってきた」との苦情だったのですが、本部は半信半疑。「ここの店員が、そんなことするはずがない」と、お店を信用してくれました。
オーナーが本部に事情を話したら、上手く対処してくれたそうです。
このように日ごろから本部との信頼関係を築いておけば、問題が発生したときスピーディに対応してもらえます。
成功するためにするべき3つのコト
フランチャイズが成功しやすい理由と、向いている人の特徴についてご紹介しました。
意識するだけでも、手応えが変わってくるはずです。
さらに、売上が好調な加盟店のオーナーが心がけている、3つのポイントをご紹介します。
- 本部選びは慎重に行う
- 主体性を持って動く
- 本部とのコミュニケーションは大切にする
どれも成功するためには欠かせないものです。
フランチャイズに加盟する際には、ぜひ参考にしてください。
本部選びは慎重に行う
フランチャイズは、本部選びが重要です。
ここで明暗が分かれるといっても過言ではないくらいです。
よく「未経験歓迎」「誰でもできます!」といったフレーズを目にしますが、実際には適性があります。会社員でも、仕事に向き不向きがありますよね。
開業の際には、これまでに経験したことがある業種かそれに近いビジネスを選ぶと成功しやすいです。
「未経験だけど、どうしてもやりたい!」という人は、研修制度が充実している本部を選ぶことをおすすめします。
あわせて、その業界の将来性も確認しておきましょう。市場の活発さは利益に影響しますし、本部の経営戦略を判断する目安にもなります。
業種だけではなく、本部との相性も大切です。
どの本部にも、強みと弱みがあります。毎月お金を払うのですから、自分が納得できるところを探しましょう。
個人的には「経営理念が自分に合っているか」は、確認しておくべきポイントです。経営にあたっての本部の考え方や今後の計画などですね。
自分の考え方と合っていなかった場合、不満を抱えながら経営しなければならない状況に陥る可能性があります。
ストレスを抱えないためにも、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
主体性を持って動く
本部が経営のアドバイスやサポートなどをしてくれる、フランチャイズ。
でも本部がやってくれるのはあくまでもバックアップで、お店を経営するのは加盟店オーナーです。
人材の確保や教育・商品の仕入れなど、やるべきことはたくさんあります。
未経験でも始めやすいとはいえ、自力で経営ができるようスキルアップしていかなければいけません。
本を読んだり講習会参加したりして、自分に足りないスキルは進んで身に付けていきましょう。
また、経営者になったら代表としての責任が求められます。失敗しても、それを肩代わりしてくれる人はいません。
誰かに頼り切っていると、いざという時に上手く対応ができず、状況が悪化するリスクがあります。
こういった失敗を避けるためにも、自分から動くように心がけるようにしましょう。
本部とのコミュニケーションは大切にする
フランチャイズは、良くも悪くも本部の存在が大きいビジネスモデル。成功するには、本部から上手くサポートを引き出すことが重要です。
「加盟すれば、勝手にサポートしてくれるんじゃないの?」
確かにその通りです。
でもどうせなら、「最低限のサポート」よりも「効果的なサポート」の方が、うれしいですよね。
そのために、本部とのコミュニケーションが重要になるんです。
本部と良好な関係を築けていると、親身に相談に乗ってもらえたり、業界の詳しい情報を聞き出せたりします。
またトラブルが起こってもスムーズに解決したり、大きな問題に発展する可能性も抑えられますよ。
まとめ
フランチャイズは未経験者には嬉しいメリットがありますが、成功するかどうかは自分次第です。
本部も万能ではありません。本部に頼りきりの経営では、いずれ失敗してしまいます。
かといって、本部のアドバイスを無視した経営は、トラブルの元になりかねません。
成功するには、事業者としての主体性と、本部のアドバイスも受け入れる柔軟さが求められます。
フランチャイズを上手に活用して、有利に経営していきましょう!