脱サラしたいけれど、いきなり退職するのは不安…
経営者としての経験を積んでから、起業したい…
そんな人も多いのではないでしょうか。
土日を使って起業する週末起業なら、今の仕事を辞めることなくビジネスを始められます!
でも、よく気を付けないと、大変なことになってしまうかもしれません。
今回は、週末起業のメリットやデメリット、おすすめのアイデアまで詳しくご紹介します。
週末起業って何?副業とどう違うの?
週末起業とは、勤めている会社を辞めずに休日だけ自分でビジネスを行うことです。
週末起業のひとつに、週末農家があります。平日は会社員として働いて、土日は農業を営むんですね。
他にも土日限定のカフェをオープンしたり、IT関係の仕事をしている人もいます。
起業をしたいと思ったとき、会社を辞めることは大きなリスクになります。
今まで築き上げてきたキャリアを失うことを恐れ、起業したくてもできない人も多いとか。
そこで選択肢に上がるのがこの週末起業。
安定した収入を確保したまま、気軽に起業できるのが大きなメリットです。
副業との違いは「起業」
今の仕事を続けながら、空いた時間で別の仕事をする…
それが週末起業の大まかな定義です。
副業も同じ意味合いを持ちますが、「起業する」という部分で大きな違いがあります。
副業は、本業以外の仕事を受けることを指します。休日に単発のアルバイトをするのは、副業の代表例ですね。
起業するわけではないので、気軽に収入源を確保できるのが魅力です。
一方、週末起業は自らビジネスを立ち上げます。開業手続きを踏んで、その後の確定申告もしっかり行います。
同じ在宅ワークでも、起業していれば「週末起業」になりますし、そうじゃないなら「副業」になります。
とはいえ、手続きをしないまま週末起業をしている人も多いようです。
「今後も継続するか分からない」「そこまで利益を出すことを考えてない」など、理由は人それぞれ。
起業するときに開業届を出すのは義務ですが、罰則は特にありません。でも開業届を出すと、屋号名で口座を開設したり、控除が受けられたり…とさまざまなメリットがあります。
「いつかは独立するつもりだけど…」と考えているなら、思い切って届け出てしまうのもアリですよ。
週末起業の魅力
週末起業の大きなメリットは、脱サラならではのリスクをおさえられることです。
脱サラをすると、今までの収入がゼロになります。開業してすぐに利益が出るのが理想ですが、実際はしばらく不安定な状況が続きます。
その間に資金が底を尽きたり、収支がマイナスになってしまう可能性だってあります。
週末起業は退職せずに起業するので、収入がゼロになることはありません。「お金がある」という安心感は、経営者にとってかなり心強いポイントですよ。
万が一本業での収入が少なくなってしまっても、他の収入源があるので落ち着いて生活できます。
新しいキャリアを積むことができるのも、週末起業の魅力です。「自分の得意分野がビジネスとして成立した」という経験は、今後のキャリアアップにも活かせますよね。ビジネスが成長して安定してきたら、独立する選択肢もあります。
週末起業で、人生の選択肢を増やすこともできるんですね!
週末起業をする前に注意するべきポイントは?
週末起業をする場合、自分の身体を休める時間が少なくなります。
休日を使って経営するので、本業の仕事で疲れていても休むことができません。趣味などで息抜きをするのも難しくなりますし、家族や友人と触れ合う機会も少なくなるかもしれません。
体調を崩し、本業に支障をきたす可能性もあります。本業とのバランスが上手くとれるか、見極めてから行動に移しましょう。
行動に移す前に、就業規則を確認するのも忘れないでください。
企業によっては、本業以外の仕事が禁止になっている場合があります。いきなり退職を迫られるケースはあまりありませんが、何らかの処分を受ける可能性が高いです。
見逃してもらったとしても、周囲から批判されて孤立しまうことも考えられます。規則を破らないに越したことはありません。
副業(兼業)に関する禁止事項は、基本的に第3章の服務規律の項目で確認できます。
もし本業の仕事を辞めた場合、失業保険がもらえないことも注意するべきポイントです。
失業保険は、あくまで「就職する意思と能力があるのに、就職できない人」が対象です。すでにビジネスを行っていると、例え利益が出ていなくても受け取ることができません。
独立を見据えていて、失業保険を資金として活用したいと考えている人は、不正受給にならないように準備をする必要があります。
本業より稼ぎたい!週末起業を成功させるコツ3つ
どうせ起業するなら稼ぎたい。
そう思う人も多いのではないでしょうか。
特に独立を目指している人は、会社に在職している間にある程度の見通しを立てたいですよね。
ここでは、週末起業で成功するためにやるべきことを3つご紹介します。
- ニーズに合った戦略を立てる
- 効率的に稼ぐ方法を考える
- リスクは徹底的に避ける
いずれにしても、まずは「週末起業を選んだ理由」を明らかにしておくことをおすすめします。
目標が決まっていれば、自然とやるべきことが分かってくるからです。
好きだけでは続かない。ニーズに合わせて戦略を立てよう
自分の趣味や好きなことで起業を考えているなら、世間のニーズにマッチしているか確認しましょう。
やりたいことがお金になるのが一番ですが、お客様あってこそのビジネスです。需要のないものを売り込んでも、利益にはつながりません。
まずは、どんなものを売りたいのか、できるだけ具体的に書き出してみましょう。そうすることで、ターゲットになりそうな人物像も見えてきます。
例えば、手芸の趣味を活かして起業するとします。
キャラクターデザインの小物や手提げ袋を売りたいなら、オフィスで働く人より小学生をターゲットにした方が効率的です。
素材にこだわったり、細かい刺しゅうを施したりするなら、子どもより大人をターゲットにすることで単価を上げることができます。
販売方法も、子どもがターゲットなら地域のフリーマーケットに参加、大人がターゲットならハンドクラフト向けのアプリで販売…と、売り込む相手に合わせる必要があります。
同じ趣味でも、どんなものを扱うのかによって戦略が変わってきます。
自分の趣味はどんな人に売れそうか分析してみると、意外な切り口が見つかるかもしれません。
効率的に稼ぐ方法を考える
週末起業は休日を使って経営するため、どうしても時間に制限がかかってしまいます。
脱サラに比べて営業活動に取り組める余裕がないため、効率的に利益を出すことを意識しましょう。
例えば物を売る場合、商品を仕入れるコストが高すぎると、たくさん売らないと儲けになりません。
でもたくさん仕入れると、管理するのに労力がかかってしまいます。万が一商品が売れ残ってしまったら、処分するのにもひと苦労です。それどころか、新しい商品を仕入れる余裕がなくなり、販売機会を逃してしまう可能性だってあります。
少量でもしっかり利益が出る物を取り扱えば、ビジネスの負担を軽くできます。
宣伝活動もWEBサイトやSNS広告などを使って、なるべくスムーズに済ませるようにしましょう。
リスクは徹底的に避ける
脱サラする場合もそうですが、週末起業するならとことんリスクを避けましょう。
いきなり高収入を目指すのではなく、気長にビジネスを育てるくらいの気持ちで始めた方が成功率は上がります。
規模の大きなビジネスは、週末起業におすすめできません。
例えば、コンビニやレストラン。「自分がオーナーになって、たまに顔を出せばいいんじゃない?」と考えている人もいるかもしれません。
でも従業員が減ってシフトが回らなくなると、自分が店に立たなければいけません。仕事を繰り返し休んでいると、その後のキャリアにヒビが入ってしまいます。
ビジネスの規模が大きくなると、どうしても時間と労力がかかってしまいます。本業を抱えながらだと思うように動けず、失敗してしまう可能性が高まります。
また高額な資金が必要だったり、在庫を大量に抱えることが前提であるビジネスもおすすめできません。
融資を受けるにしても高額な融資はハードルが高く、万が一失敗したときのリスクも大きいです。
土日の空いた時間でもOK!週末起業におすすめのアイデア
週末起業は自分のビジネスなので、具体的に計画を立てる必要があります。
すでにやりたいことが決まっていて、休日にできそうならそのまま行動に移しましょう。
でも、
「特にやりたいことはないけど、自分でビジネスを成功させたい」
「自分の店を持ちたい。でも脱サラするのはちょっと不安」
といった悩みを抱えている人もいると思います。
そんな人向けに、週末起業におすすめのアイデアを4つご紹介します。
ネットショップ
物を販売して収入を得るネットショップ運営。
実店舗をもたないので、週末起業の中でもかなり低リスク・低コストです。
スマホの普及によりネットショップを利用するユーザーは増え続けていて、将来性もあります。流行の商品を人より早く入手できたり安く仕入れたりすることができれば、大きな売上も見込めます。
また手先が器用な人やハンドメイドが趣味の人は、土日に自分で作ったものを売ることでビジネスができちゃいます!
「ネットショップをやってみたいけど、在庫を抱えたくない」
という人には、ドロップシッピングがおすすめです。ドロップシッピングなら在庫を持たずに、メーカーや業者から直接商品を発送することができます。
注意点として、取り扱う商品によっては、資格や申請手続きが必須条件のものがあります。
例えば中古カメラを転売する場合「古物商許可証」が必要です。無資格の場合、罰金や懲役などの刑が科せられる可能性も。
開業する前に、必ず確認してくださいね。
WEBコンテンツ制作
イラストを描くのが得意な人は、イラストレーターとして起業してみるのはいかがでしょうか。
クラウドソーシングを利用して仕事を受注しても良いですし、フリー素材を販売するサイトを運営する方法もあります。
LINEのクリエイターズマーケットに登録して、スタンプを販売するのもいいかもしれません。
他にもWEBライターや映像クリエイターなど、自分の特技で週末起業する方法はたくさんあります。
もしプログラミングやIT関係の技術があるなら、WEBサイトの構築を請け負う方法もあります。長期的な仕事につながることも多く、継続的な収入を期待できます。
例えばサイト構築なら、報酬として1件10万円くらいになるようです。
パソコンさえあれば、時間や場所を問わず仕事ができるのも大きなメリットです。
コンサルタント(相談系ビジネス)
相談系ビジネスとは、占い師やダイエットコーチングなど、「誰かの悩みを解決を試みる」ビジネスです。
コンサルタントと聞くと「経営コンサルタント」のイメージが強いですが、きものコンサルタントやガーデニングコンシェルジュなど、さまざまなビジネスがあります。
特定分野で専門的な知識を持っている人におすすめです。
自分一人だけで開業でき、開業資金もほとんどかからないため、誰でも気軽に始められちゃいます。場所もカフェや電話、ビデオ通話などで行えるので場所代もほとんどかかりません!
基本的に資格なしで始められるので、自分で新しいコンサルティングを売り込むこともできます。
自分の得意分野に自信がある方は勝負してみてはいかかでしょうか。
教室関係
得意分野を持っているなら、土日を使って教室を開くのもおすすめです。
講座内容を変えることで、世間のニーズに合わせられるのも魅力的なポイントです。
自分で営業時間や開催場所をコントロールできるのも、教室系の強みになります。
週末に自分の家で教室を開いてもいいですし、仕事終わりに駅前の貸会議室を借りてワークショップを開いてもいいのです。
教える内容によっては、資格や許可が必要な場合があります。
必要じゃない場合でも、資格を持っているとアピールポイントになります。
「子どものころの夢が先生だった」
「本業で上司や後輩から教えるのが上手いと言われた」
こんな人にはぜひチャレンジしてみてほしいビジネスです。
まとめ
週末起業は低リスクで始められるので、とてもおすすめな起業方法です。
未経験の業種にもチャレンジしやすいですし、自分の得意分野で勝負することもできます。
軌道に乗れば、本業に切り替えることもできちゃいます。
ですが起業であることに変わりはなく、事前準備がかなり重要になってきます。
そのためにも、事前にしっかりとアイデアを練っておきましょう!