仕組み・ビジネス

ライセンスビジネスとフランチャイズ。選びぶときはココをチェック!

屋上で夕日に向かいガッツポーズする少女

フランチャイズ契約は、本部からのサポートを受けられるのが最大のメリットですが、自由度が低いというデメリットがあります。

「ブランド力は借りたいけど、サポートはいらない」
「経験者だけど、このブランドのお店を出したい!」

そういった方は、「ライセンスビジネス」がおすすめです!
ここでは、そんなライセンスビジネスと、フランチャイズとの違いについてまとめました。

ライセンスビジネスがおすすめな人の特徴もまとめています。参考にしてください。

ライセンスビジネスって何?

空に向かってジャンプするサラリーマン
ライセンスビジネスとは、企業の持つ商標権やブランド、経営ノウハウなどを使用するビジネスです。取得費用は、使用許可を得るタイミングで支払うのが一般的です。
本部の持つ権利を使うことを重視していて、本部からのサポートは基本的にありません。開業前の研修はありますが、開業後はオーナー自身が運営していきます。
そのため、契約による制限が比較的ゆるい特徴があります。契約期間も短く、違約金もフランチャイズほど高額ではありません。
「フランチャイズと開業支援サービスを合わせたような仕組み」と表現されています。

もともとブランド企業キャラクタービジネスで使われてきた仕組みです。よくあるのは、アクセサリーを作る企業がアニメのキャラクターをモチーフにしたグッズを販売するケースです。
その自由度から、最近では「パッケージライセンスビジネス(PLB)」として、飲食業界で増えつつあります。
例えば「スターバックス」は、ライセンスビジネスで成功した企業のひとつです。駅やサービスエリアなどでよく見かけるスターバックスですが、それらの施設を運営する企業とライセンス契約を結ぶことで出店を可能にしています。スターバックスは集客面で有利な物件を確保できますし、企業はスターバックスの利用客を呼び込めるメリットがあります。

ライセンスビジネスのメリット

ライセンスビジネスのメリットは、すでにあるブランドを比較的自由に使えることです。企業のブランドの愛用者が顧客になるので、オープン後の集客で有利です。フランチャイズほど制約が厳しくないので、比較的自由に経営できます。

自身で作ったブランドがあるなら、アピールするチャンスにつながります。実際、すでに開業しているお店が新規顧客の獲得に向けて、ライセンス契約を結ぶケースが多数あります。

費用をおさえられる点も魅力的です。経営サポートがないため、広告宣伝費やシステム使用料が発生しません。
契約による制限がゆるいので、仕入れ先も自由に選べます。自由度が高いので運転資金をおさえる工夫がしやすく、月々のコストがおさえやすいんですね。

ライセンスビジネスのデメリット

ライセンスビジネスは難易度が高く、未経験の人がいきなり成功するのは厳しいのが現実です。
基本的に開業後のサポートがないため、経営スキルはほぼすべて自力で身につけなければなりません。他のチェーン店が不祥事を起こしても、本部は積極的に対応してくれません。
知名度の高い企業と契約しても、成功するかはオーナーの腕にかかっています。フランチャイズは本部との二人三脚で経営するため、解決策も探しやすいですが、ライセンスビジネスではそうはいきません。
さらにブランドイメージを傷つけてしまった場合、本部から損害賠償を請求される可能性も高いです。

そのため、未経験者の契約を断っている本部も多いようです。

フランチャイズとどんな違いがあるの?

森の中、天秤を持つ男性の手
ライセンスビジネスについてご紹介しました。
こうしてみると、フランチャイズとよく似ていますよね。実際、「区別がつきにくくて困惑する」という方はよくいるそうです。
そこで次は、ライセンスビジネスとフランチャイズの違いをご紹介します。

ライセンスビジネスとフランチャイズ、両者の違いは以下の3つがあげられます。

ライセンスビジネスには…

  • ロイヤリティがない
  • 仕入れ先や経営方針を自由に決められる
  • 開業後のサポートはない

契約内容によって大きく変わる場合もあるため、すべてがそうだとは言い切れません。ですが上記の3つが、フランチャイズとの大きな違いだとされています。

フランチャイズよりメリットが大きく感じられますよね。
それぞれ詳しく解説していきます。

ボードに様々な資料を貼って眺める男性
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ロイヤリティがない

フランチャイズといえばロイヤリティ。本部からのサポートや商標などの使用料として、毎月発生する費用です。
売上金額に対して何%と決まっていたり、売上金額に関係なく一定の額を請求したり…契約によってさまざまです。加盟店の売上金額や規模に合わせて変動しているところもあるようです。

一方、ライセンスビジネスにはロイヤリティがありません。
商標やブランドを使用するためのライセンス料を支払い、そのあとは基本的に請求されません。
毎月の支払いが発生しないので、フランチャイズよりも月々のコストをおさえやすいです。ですがライセンス料が高額に設定されていて、多額の開業資金が必要になるケースもあります。
月々のコストか、開業資金か…。どちらを優先するかを考えて企業を探す必要がありそうです。

仕入れ先や経営方針を自由に決められる

ライセンスビジネスは、フランチャイズに比べて制限が少ないのが一般的です。ブランドイメージや信用を損なうものでなければ、制限はほぼありません。
たとえばフランチャイズでは、仕入れ先が決まっているのが一般的です。仕入れ先を選ぶのは、経営未経験者にとってハードルが高い作業です。それを代行してくれるのはメリットですが、より良い仕入れ先があっても利用できない難点があります。
ライセンスビジネスはオーナーが仕入れ先を決めるので、コストをおさえられます。

また、経営方針もオーナー自身が決定して運営していきます。フランチャイズだと、経営方針は本部に決定権があるので、自由に経営できません。人手の足りない時間帯でもお店を開かなければならず、トラブルに発展するケースもありましたね。
ライセンスビジネスでは、オーナーの状況に合わせて経営できます。利益が確保できるなら、休業日を設定してまったり営業することだってできちゃいます。

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開業後のサポートはない

ライセンスビジネスは契約にもよりますが、フランチャイズよりも自由度が高いです。
ブランドイメージを損なう行為を禁止する制限はありますが、それ以外は自由に経営できます。解約違約金や競業避止義務も設定されていないケースが多く、解約時のリスクも低いメリットがあります。

その代わり、本部からのサポートはまず受けられません。開業前の研修はあっても、SV(スーパーバイザー)の派遣やホットラインといった、開業後のサポートはありません。
開業後のバックアップ等を盛り込んでいるところもありますが、別途料金のところがほとんどです。
たとえトラブルが発生しても、オーナー自身が対応しなければいけません。さらにブランドイメージを傷つけた場合には、損害賠償を請求書される可能性が高くなります。

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結論:ライセンスビジネスは自由度は高いけど責任が重い

ライセンスビジネスは、企業のブランドを使わせてもらうことが大きな目的です。そのため自由度は高く、解約時のリスクも低くなっています。
ロイヤリティもないので、月々のコストがおさえやすいのも魅力的ですね。

一方でフランチャイズと比較して、オーナーの責任は重くなっています。
本部からのサポートは基本的には受けられず、オーナーが責任をもって経営していく必要があります。何かトラブルがあっても、本部が代わりに対応してくれる…なんてことはなく、自分で対応にあたらなければなりません。
自由な分ブランドイメージを損なうリスクがあるため、「これをしたらトラブルになる」という感覚が求められます。

個人的には、ライセンスビジネスの方が独立して起業できる…という印象です。その分責任も重くなりますが、自分の思い通りに経営したいなら、ライセンスビジネスがおすすめです。

ライセンスビジネスがおすすめな人は?

湖に飛び込む女性
ライセンスビジネスとフランチャイズの違いをご紹介しました。最後に、ライセンスビジネスを選ぶべき人の特徴をご紹介します。
「で、結局どっちが良いの?」と感じている方は、ぜひご覧ください。

  • 経営するためのスキルや知識がある人
  • 業界や業務経営の経験がある人
  • 本部のブランドイメージを守れる人

「ブランドイメージを守れる人」は、重要視している本部も多いです。これを守れない人は経験者でも断られる可能性があります。
スキルや知識は後から身につけても間に合いますが、ブランドイメージを損ないかねない行動に気付けないのは、致命的です。

経営するためのスキルや知識がある人

ビジネスについての知識やスキルがあって、お店を経営できるという人は、ライセンスビジネスがおすすめです。
本部のサポートは基本的に受けられず、経営上の判断は自分自身でしなければなりません。スキルが不足している方がライセンスビジネスを選ぶと、誤った判断をして痛手を負う可能性が高いです。リカバリーができず、廃業に追い込まれる危険も…。
スキルや知識が不足している方は、フランチャイズを選んで経験を積んでから独立する方が無難です。

スキルがある人にライセンスビジネスをおすすめする理由はもうひとつあります。
フランチャイズは本部からの制限が多く、中には自分の経営方針や考え方に合わないものもたくさんあります。経営スキルがある方がフランチャイズを選ぶと、制限が細かくてストレスになるかもしれません…。
スキルがある人は商標やブランド商品だけ借りて、自分の実力で経営した方が不満を感じにくいです。

業界や業務経営の経験がある人

同じ業界で働いている方や業務の経験がある方にも、ライセンスビジネスがおすすめです。
ライセンスビジネスでは、商品の仕入れルートなどは自分で決められます。すでに独自のルートを持っている人は、その強みを活かすことができます。自身で積み上げてきた人脈を活かしやすいのも、ライセンスビジネスのメリットです。

また、未経験の仕事には、やってみないと分からないことが多いのも事実。いわゆる「業界あるある」を知らなくて、苦戦を強いられることもあります。
フランチャイズなら、本部が相談にのってくれるのですぐに確認できます。ビデオ通話で業務をサポートしてくれるところもあるので、未経験の方はフランチャイズをおすすめします。

「この業界には詳しいし、本部に縛られるのは嫌だなぁ」という方は、ライセンスビジネスが向いています。

本部のブランドイメージを守れる人

ブランドイメージに関する制約は、本部の今後に直結するので契約にも盛り込まれていると思います。
看板を借りてお店を出している以上、その看板に泥を塗る行為は許されません。最悪の場合、契約解除や賠償請求なども考えられます。

ライセンスビジネスの制約がゆるいのは、「オーナーはブランドイメージを損なう行動をとらない」という信頼があるからです。
フランチャイズで制約が多いのは、未経験者が多いためブランドイメージを損なうリスクが高いから…といわれています。

その信頼を守れる人でないと、ライセンスビジネスで成功するのは厳しいです。
自由度が高いと、トラブルを予期して注意してもらえる機会が少なくなります。「これをしたらブランドの印象はどうなるか」が正確に判断できる人でないと、トラブルに発展しかねません。

自分のやりたいことが本部のイメージを損なうものだったら諦める。自由度は高いとはいえ、そういう選択ができるかどうかが大切です。

まとめ

ライセンスビジネスは、もともとブランドやキャラクターなどの業界で使われてきたビジネスモデルでした。その自由度から近年では、飲食業などにも取り入れられてきていますが、まだまだ浸透していません。
フランチャイズとの違いは、ロイヤリティや開業後のサポートの有無などがあげられます。フランチャイズよりも月々のコストはおさえられますが、本部からのサポートは手薄です。
経営スキルを持った人には非常に相性が良いので、検討をおすすめします。逆に自信が持てなかったら、フランチャイズを選んだ方が安全です。

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