フランチャイズに加盟すると、必ず発生するロイヤリティ。
「そもそもロイヤリティって何?」「どうして毎月支払わないといけないの?」と感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ロイヤリティの意味や算出方法などの基礎知識をまとめました。
業種ごとの相場も調べましたので、ぜひ参考にしてください。
フランチャイズのロイヤリティって何?
ロイヤリティという用語は、特許権や著作権といった知的財産権の対価といった意味で使われています。
「ロイヤリティ契約」「ロイヤリティフリー」など、言葉自体は聞き覚えのある方もいるんじゃないでしょうか。
フランチャイズビジネスでは、本部が行うサービスの対価としてロイヤリティが設定されています。
ロイヤリティを支払うことで、本部のブランド力や経営サポートなどを利用できるんですね。
どうして支払わないといけないの?
ロイヤリティは、契約で得られるサポートやブランド力などの利用料として支払われます。
本部にとっては、フランチャイズビジネスの主な収入源。
もしロイヤリティがなければ、フランチャイズ加盟店を募集するメリットはありません。
さらに、加盟店へのサポートを充実させるための資金源ともなります。
ロイヤリティの高さは、加盟店のサポート力の自信のあらわれ。
一概に悪いといえないんですね。
毎月いくら払えばいいの?算出方法は主に3つ
フランチャイズでは、ロイヤリティは毎月発生します。
主に3つの方式があります。独自の方式をとっている本部もあるので、契約前に確認しましょう!
売上歩合方式
加盟店の売り上げ金額に対する割合で算出する方式。
例えば、20%のロイヤリティで契約を結んで、100万円の売り上げがあった場合、ロイヤリティは以下の通りになります。
売上100万円×20%=ロイヤリティ20万円
業界を問わず、多く取られている方式です。
売上金額に応じて割合を変えている本部もあります。
粗利分配方式
売上歩合方式と考え方は同じですが、この方式では粗利に対する割合で算出します。
粗利とは「売上金額から原価を引いたもの」のこと。
粗利の20%がロイヤリティだった場合。
売上金額が100万円で原価が20万円のときは
粗利80万円×20%=ロイヤリティ16万円
コンビニ業界ではこの方式が主流です。
定額方式(固定方式)
売上金額に関わらず、毎月決まった金額を支払う方式。
どれだけ稼いでも金額は変わりません。儲かれば儲かるほど、加盟店の収入が大きくなります。
比較的市場規模の小さいところで採用されています。
売り上げが低いと、経営が苦しくなりやすいので注意が必要です。
適切なロイヤリティの割合を知りたい!
ロイヤリティの割合(金額)は、本部によって変わります。
例えば買取フランチャイズの場合、業界大手の「大黒屋」は5万円(サポート料として)、おしゃれな店舗が話題の「WAKABA(わかば)」は25万円です。同じ業種なのに結構差がありますよね。
同じフランチャイズ本部でも、契約するプランによって金額が変わります。
本部から商売道具をレンタルする、土地を自分で用意するなどの条件でも変わります。
フランチャイズのロイヤリティには、サポートなどの利用料という意味合いがあります。
「このサポート内容なら、払ってもいい」と思えるかどうか。ロイヤリティを確認する際にはその根拠も含めて判断することが大切です。
とはいえ、業界ごとの相場を把握しておくことは大切です。
以下にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
小売業…約10%
売上歩合方式が一般的ですが、定額方式が主流になっている業種もあります。
例えば買取業は定額方式で、10万~30万円が相場となっています。
コンビニ業は粗利分配方式で、30~50%が主流です。
飲食業…3~10%
定額方式なら3万~8万円ほどです。
開業までの費用が高額になりやすい上に運転資金もかかるため、比率は低くなっています。
客席の数に応じて比率を変えている本部もあるようです。
サービス業…5~20%
独自の方式をとっている本部も多いです。
技術が必要になるビジネスなので、研修などのサポートが重要になります。
その分ロイヤリティが高く設定されているようです。
まとめ
フランチャイズで起業するなら、ロイヤリティはずっとかかる費用になります。
ですが安ければ良いというものではありません。
実際、「ロイヤリティ0円」のプランの中には、その代償として他の費用が高額になっているものがあるんです。
大切なのは「このサポート内容なら、払ってもいい」と思えるかどうかです。
本部選びの際には、業種ごとの相場や本部のサポート内容など、総合的にみて判断しましょう。