融資といえば銀行ですが、開業資金の融資は審査が厳しいといわれています。
個人的にも、初めての起業なら銀行よりも、日本政策金融公庫からの借り入れがおすすめです。
「それでもやっぱり銀行から融資を受けたい!」と考えている方のために、どんな準備をするべきなのかをまとめました。
銀行からは受けるのは難しい?
銀行はすでに実績や返済能力のある企業に対して資金を融資することで利益を得ています。
ですので「開業資金だと銀行の融資は通らない」という話をよく聞きます。
残念ながら、本当の話のようです。
銀行で融資を受けるときは、「本当に、きちんと返済できるのか」を重要視されます。
開業したての企業は経営が安定しておらず、「貸したお金が返ってこないかもしれない」と判断されやすいため、審査に通りにくいんですね。
なのでしっかり準備をして、融資を受けられる確率をあげていきましょう!
まずは融資の条件を確認する
まずは銀行から開業資金の融資を受けるための条件を確認しておきましょう。
融資を申し込む際に必ずチェックすべきポイントです。
脱サラ後、同じ業種で開業するなら、【勤務年数が6年以上であること】が必要になります。
これは十分な経験やスキルを持っているかが判断できる水準といえますね。
また、大学を卒業後、企業での勤務年数が短くても、【大学在籍時に習得したスキルに関係した職種に2年以上勤務した場合】は、融資を受ける最低条件を満たすことに。
そのほかにも、多様なニーズに答えることのできる事業だったり、雇用をたくさん生み出せるビジネスモデルだったりする場合でも融資の対象になる可能性があります。
ただし、これらは全て融資を受ける最低条件です。
実際に融資が受けられるかは、これに加えビジネスプランがしっかりしているか、保証人や担保の有無によって判断されます。
すべての条件を満たしていても、必ず融資を受けることができるというわけではないことにご注意してくださいね。
融資額は最大でも自己資金の2倍まで。金利についても要チェック
次に、どれくらい融資を受けられるかについて知っておきましょう。
融資金額を仮定しておけば、どのくらいの規模の初期投資が必要か、あらかじめ検討しておくことができます。
融資額は最大でも自己資金の2倍程度です。
自己資金が1000万円なら、2000万円まで融資を受けられることになります。
もちろん自己資金が100万なら最大融資額は200万円です。
つまり元手がないからといって、融資でなんとかしようという考えは通用しないということ。
開業する際に自己資金が少ないと、融資額も少なくなってしまうということに気を付けておきましょう。
さらに銀行からの融資を返済するときの金利も事前にチェックしておかなければいけません。
銀行での融資は金利が高めに設定されていることが多く、返済額が月々の経営資金を圧迫するおそれがあるんですよね。
事業計画書は、添付書類までしっかり作る
事業計画書とは、就職活動でいう履歴書のようなもの。
「私はこんなビジネスを考えていて、返済についてもしっかり考えています。だから融資をお願いします!」
と、アピールするための書類です。
はじめて起業する人の場合、なんの実績もありませんよね。
なので銀行側は「この人は開業したらどれだけ利益をあげられるのか、ちゃんとお金を返せるのか」を判断できる指標がありません。
だからといって「じゃあ融資するから試しにやってみてよ」ともいきません。
借りたお金は返すものですが、返せない人に貸しても戻ってこないからです。
そこで事業計画書を使って、きちんと返済できるかどうかを判断しているんですね。
事業計画書には、「創業の動機」や「経営者の略歴等」といった本当に履歴書のような項目や、「取扱い商品・サービス」「事業の見通し」といった、事業内容に関する項目があります。
開業するあなたの思いや、返済の見通しがあることを数字を使って正確に説明していきましょう。
ただこの事業計画書、書くことが決まっているため、うまくアピールできないことがあるんです。
「かなり立地のいい物件を持っている」「取り扱う商品にあったターゲット層の設定や集客の工夫ができている」などといったアピールポイントを書き込む欄が事業計画書にはないんですね。
そこで別紙資料を作成しておくことをオススメします!
事業に関する経験、ターゲット層の設定と集客の工夫、立地条件・通行量の調査や損益計算書などの項目が基本です。
これらを説明する資料を作ることで、審査の担当者に好印象を与えることができますよ!
諦めずにチャレンジすることが大切!
銀行から融資を受ける難易度はかなり高いといえます。
重要なのは事業計画書がしっかり準備できているかです。
そのためにも、自分がどんなビジネスをはじめようとしているのか、今一度ビジネスプランを振り返ってみるのもいいかもしれませんね。
事業計画書のテンプレートやサンプルを参考にしてもいいですし、専門の代行業者に頼ってみるのもひとつの手です。
ぜひ諦めずにチャレンジしてくださいね。